特集 小児科医が知っておきたい精神医学
子どもによくみられる精神疾患 診断と治療のポイント 知的能力障害(知的発達症)
飯田 順三
1
1奈良県立医科大学 医学部看護学科人間発達学
キーワード:
行動症状
,
コミュニケーション
,
知的障害
,
染色体異常
,
知能検査
,
てんかん
,
人間関係
,
発生率
,
問題解決
,
共存疾患
,
早期療育
,
家族教育
,
心理教育
,
患者重症度
Keyword:
Chromosome Aberrations
,
Epilepsy
,
Intelligence Tests
,
Intellectual Disability
,
Interpersonal Relations
,
Communication
,
Comorbidity
,
Incidence
,
Early Intervention, Educational
,
Problem Solving
,
Behavioral Symptoms
,
Patient Acuity
pp.1921-1924
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020088629
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Key Points>(1)知的発達症はIQのみで診断されるものではなく、日常の適応機能が障害されていることが必須条件である。(2)原因疾患が明らかになっている身体疾患のなかでもっとも多いのが染色体異常で、そのなかでもDown症候群がもっとも多く、1000人の出生に1人である。(3)常同行動や自傷行為などの不適応行動は重度知的発達症に多く、その要因として(1)生物学的基盤、(2)対人関係、(3)環境、(4)コミュニケーション行動などがある。(4)治療的対応として、早期療育、家族心理教育、環境調整が重要であり、時に易刺激的行動に対して薬物療法が行われる。
Copyright© 2019 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.