症例
フェニトインによる薬剤性胸膜炎を発症した伊藤白斑による片側巨脳症児
高橋 吾朗
1
,
赤坂 真奈美
,
荒谷 菜海
,
亀井 淳
,
小山 耕太郎
1岩手医科大学 医学部
キーワード:
Phenytoin
,
Pseudomonas aeruginosa
,
シュードモナス感染症
,
胸水
,
胸膜炎
,
てんかん
,
Meropenem
,
重症心身障害者
,
片側性巨脳症
,
伊藤白斑
,
胸部CT
,
すりガラス様陰影
Keyword:
Epilepsy
,
Pseudomonas Infections
,
Pleural Effusion
,
Meropenem
,
Pigmentation Disorders
,
Pseudomonas aeruginosa
,
Phenytoin
,
Pleurisy
,
Hemimegalencephaly
pp.1706-1709
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020041553
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8歳女児。発熱、唸り声を主訴とした。伊藤白斑による右片側巨脳症を基礎疾患とする重症心身障害児で、乳児期にてんかん外科治療と多剤抗てんかん薬治療が行われるも発作コントロールは不良であり、8歳時よりフェニトイン(PHT)内服を追加した。PHT追加投与開始約7ヵ月後、主訴にて受診し、細菌性胸膜炎の診断で入院加療されたが、感受性のある抗菌薬を十分期間使用したにもかかわらず胸水の完全消失には至らず再燃したことから薬剤性胸膜炎が疑われた。他疾患は否定的であり、薬剤リンパ球刺激試験が陽性で、PHT中止後に肺障害と胸水が消失し、その後再燃を認めないことから薬剤性胸膜炎と診断した。
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