特集 境界領域の診療
外科的疾患 Meckel憩室、尿膜管遺残
宮野 剛
1
1順天堂大学 医学部小児外科
キーワード:
Meckel憩室
,
放射性核種イメージング
,
尿膜管遺残
Keyword:
Meckel Diverticulum
,
Radionuclide Imaging
pp.1505-1508
発行日 2019年10月1日
Published Date 2019/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020041509
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<Key Points>【Meckel憩室】(1)比較的に典型的な症状がなく、重症度もさまざまである。(2)Meckelシンチグラフィーは、とくに年長児や成人で偽陰性の可能性も考慮する。(3)Rule of 2's:発症率2%、症状出現はそのうち20%、全長2 inches(5cm)、好発部位は回腸末端部から口側2 feet(60cm)、好発年齢2歳以下、男児は女児の2倍高頻度に発生する。【尿膜管遺残】(4)臍部からの尿流出、尿路感染症、臍炎・臍下膿瘍などの症状を呈するが、新生児期・乳児期のみならず、年長児・思春期にも発生しうる。(5)超音波検査上、臍部から膀胱に向かう索状物は、内腔が閉鎖していても描出されうるので、放射線科の専門医による評価を考慮する。(6)臍炎をきたした場合、切開排膿のみでの再発率は高く、また放置すると癌化の可能性が残るため、手術による摘出が望ましい。
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