特集 子どものための食の安全
食品中の危害要因による問題とその対応 予防と治療 感染性食中毒 腸管出血性大腸菌感染症、乳児ボツリヌス症
新妻 隆広
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院 小児科
キーワード:
ボツリヌス中毒
,
大腸菌感染症
,
食品微生物学
,
突然死
,
Enterohemorrhagic Escherichia coli
Keyword:
Botulism
,
Food Microbiology
,
Escherichia coli Infections
,
Death, Sudden
,
Enterohemorrhagic Escherichia coli
pp.1262-1266
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019354710
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<Key Points>(1)腸管出血性大腸菌感染症は消化管感染症にとどまらず、腎不全や脳症をひき起こす可能性があることを銘記すべきである。(2)腸管出血性大腸菌に対する抗菌薬投与は一定の結論が出ておらず、ガイドラインでは投与推奨はされていない。(3)ボツリヌス毒素は神経機能を阻害し、呼吸と筋肉を麻痺させ、もっとも毒性の高い物質として知られている。(4)適正な加工を欠いた食品の消費に由来するボツリヌス症は、早期に診断され、抗毒素で治療されなければ、死にいたる場合もあることを銘記すべきである。
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