特集 小児科医に必要な免疫の知識
総論 免疫系の発達
柴田 洋史
1
,
八角 高裕
1京都大学 大学院医学研究科発生発達医学講座発達小児科学
キーワード:
免疫系
,
自然免疫
,
獲得免疫
,
消化管微生物叢
Keyword:
Immunity, Innate
,
Gastrointestinal Microbiome
,
Immune System
,
Adaptive Immunity
pp.1120-1124
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019336735
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<Key Points>(1)胎児期は母体内で炎症・拒絶反応を起こさないよう相対的免疫抑制状態にある。(2)自然免疫細胞は生下時から貪食・殺菌機能を保持しているが、反応性や走化性は低い。(3)新生児・乳児期初期のT細胞はTh2に偏っており、生後数ヵ月は細胞性免疫機能が低い。(4)生下時のB細胞の抗原特異抗体産生能は低く、緩徐に発達していく。(5)免疫疾患の病態生理を考えるうえで、免疫系の発達段階の理解は重要である。
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