症例
右側臀部先天性皮膚洞の1例
岡村 かおり
1
,
谷口 直之
,
日野 祐子
,
林田 真
1福岡市立病院機構福岡市立こども病院 小児外科
キーワード:
二分脊椎-潜在性
,
X線診断
,
MRI
,
超音波診断
,
臀部
Keyword:
Buttocks
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography
,
Spina Bifida Occulta
,
Radiography
pp.237-240
発行日 2021年2月25日
Published Date 2021/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2021158682
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1歳女児。出生時より右臀部の皮膚陥凹が認められた。感染徴候はなく経過していたが、生後9ヵ月より同部から排膿がみられ、抗菌薬の内服や軟膏による治療を受けるも改善しなかったため、当科へ紹介となった。超音波検査では右臀部の陥凹部から臀筋内~仙骨前面に向けて低エコー域が認められた。また、MRIでは瘻孔は臀筋を貫通し、直腸右後壁との炎症性変化により不明瞭で、T1で等信号、T2脂肪抑制で高信号、造影で増強された。以上、これらの所見を踏まえて、本症例は右臀部に開口する先天性皮膚洞と診断され、瘻孔造影で直腸との交通を認めなかったことから皮膚洞の全摘出術が行なわれた。その結果、術後1年経過で再発はみられていない。
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