特集 小児外科診療における合併症、偶発症-とっさの処置、その後の対応
LPEC術後に発症したNuck管水腫
末吉 亮
1
,
三上 敬文
,
草深 純一
,
齋藤 啓
1東京ベイ浦安市川医療センター小児外科
キーワード:
MRI
,
術後合併症
,
超音波診断
,
鼠径管
,
鼠径ヘルニア
,
腹腔鏡法
,
ヘルニア縫合術
,
Nuck's Hydrocele
Keyword:
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography
,
Hernia, Inguinal
,
Inguinal Canal
,
Laparoscopy
,
Postoperative Complications
,
Herniorrhaphy
pp.280-283
発行日 2019年3月25日
Published Date 2019/3/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019182065
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4歳女児。右鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下鼠径ヘルニア根治術(LPEC法)術後4年目に右鼠径部膨隆が出現した。所見では腹部超音波で右鼠径部皮下に径41×14×11mmの腫瘤性病変が認められた。また、腹部MRIではT1強調像にて低信号、T2強調像にて高信号を呈した約4cm大の腫瘤性病変が認められた。以上、これらの所見を踏まえ、本症例はNuck管水腫と診断され、腹腔鏡下で鼠径部切開による腫瘤摘出術を施行した。その結果、術後1年経過現在、再発はみられず、良好に経過している。
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