症例
一絨毛膜三羊膜性品胎の一例
岩田 隆一
1
,
窪田 詩乃
,
金子 めぐみ
,
荻野 美智
,
松本 培世
,
平久 進也
,
船越 徹
1兵庫県立こども病院周産期医療センター 産科
キーワード:
妊娠管理
,
出生前超音波診断
,
早産
,
胎盤
,
帝王切開術
,
排卵誘発
,
母性年齢35歳以上
,
超低出生体重児
,
三胎妊娠
Keyword:
Obstetric Labor, Premature
,
Ovulation Induction
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Cesarean Section
,
Prenatal Care
,
Placenta
,
Pregnancy, Triplet
,
Infant, Extremely Low Birth Weight
pp.1073-1076
発行日 2021年7月10日
Published Date 2021/7/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2021334289
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症例は5妊2産の40歳女性で、排卵誘発剤で妊娠し、妊娠10週に超音波で一絨毛膜三羊膜性品胎と膜性診断した。妊娠12週に性器出血を認め、切迫流産で入院となった。妊娠16週6日に予防的頸管縫縮術(Shirodkar法)を施行し、妊娠21週に軽快退院となった。妊娠23週4日に品胎管理目的に入院となったが、妊娠24週2日に性器出血、子宮収縮の増悪、白血球数・CRP値の上昇および発熱を認め、潜在的絨毛膜羊膜炎を疑った。アンピシリンナトリウムを投与したが、子宮収縮が頻回となった。妊娠26週5日に子宮収縮抑制が困難となり、緊急帝王切開術を施行した。第1子は854g、第2子は748g、第3子は746gで、3児とも女児であった。Apgar Score 1分/5分値は第1子が3/7点、第2子が8/8点、第3子が6/7点であった。3児とも貧血傾向で、NICU管理となった。母指ともに経過は良好で、第1母体は術後7日、児は日齢96日に退院となった。
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