特集 血液疾患の検査診断の進歩
1.自動血球計数の測定法の進歩
増田亜希子
1
Akiko Masuda
1
1社会福祉法人 三井記念病院 臨床検査科 科長
pp.315-323
発行日 2019年2月28日
Published Date 2019/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201903315
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
自動血球計数装置は全自動でCBC(complete blood count),白血球5分類などを測定できる,日常診療に欠かせない検査機器である。精度の高いCBC測定,異常細胞の検出,体腔液の測定など,計測・解析性能は目覚ましい進歩を遂げている。診療端末に報告されないパラメーター(リサーチ項目)についても,臨床的有用性が明らかになりつつある。一方で,異常細胞が含まれる検体では,依然として正確な分類が困難である。自動血球計数装置は異常を示す警告(フラッグ)を表示するが,その同定や分類は不可能であり,検査技師の目視による分類が必要となる。