特集 慢性リンパ性白血病(CLL)と類縁疾患
4.慢性リンパ性白血病(CLL)と類縁疾患の鑑別診断
瀧澤淳
2
,
桐生真依子
1
,
河本啓介
3
Jun Takizawa
2
,
Maiko Kiryu
1
,
Keisuke Kawamoto
3
1新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野
2新潟大学大学院医歯学総合研究科 血液・内分泌・代謝内科学分野 准教授
3新潟大学医歯学総合病院 高密度無菌治療部 助教
pp.179-185
発行日 2018年1月30日
Published Date 2018/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201802179
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慢性リンパ性白血病(CLL)は本邦で稀なB細胞腫瘍であり,診断のために類縁疾患(B細胞前リンパ球性白血病,脾辺縁帯リンパ腫,有毛細胞白血病〔HCL〕,有毛細胞白血病亜型,リンパ形質細胞性リンパ腫〔LPL〕,マントル細胞リンパ腫〔MCL〕)の鑑別が必要である。自然乾燥標本による形態観察,免疫学的形質の確認,染色体・遺伝子解析が重要であるが,HCLのBRAF V600E変異,LPLのMYD88 L265P変異,MCLのCCND1転座は特異性が高い。CLL診断上,免疫組織化学によるLEF1陽性が有用である。