特集 慢性リンパ性白血病(CLL)と類縁疾患
7.再発・難治性慢性リンパ性白血病(CLL)の治療
三宅隆明
1
,
鈴宮淳司
2
Takaaki Miyake
1
,
Junji Suzumiya
2
1島根大学医学部附属病院 先端がん治療センター/腫瘍・血液内科 講師
2島根大学医学部附属病院 先端がん治療センター/腫瘍・血液内科 教授
pp.205-213
発行日 2018年1月30日
Published Date 2018/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201802205
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慢性リンパ性白血病(CLL)は欧米に比して日本では頻度の少ない疾患である。初発治療で寛解に到っても多くが再発する。再発・難治性CLLの治療は初回治療からの奏効期間とdel(17p)/TP53遺伝子変異の有無が重要となる。近年,新規薬剤であるB細胞受容体(BCR)阻害薬(イブルチニブ,idelalisib)やBCL2阻害薬(venetoclax)が臨床の場に登場し,del(17p)/TP53遺伝子変異などの高リスクのCLL患者に対しても,単剤または併用療法で効果を認めている。このためCLLの治療アルゴリズムが急速に変化しつつある。その中で位置付けは変わりつつあるが,若年者で適応があれば同種造血幹細胞移植も考慮される。