特集 輸血による止血戦略
1.血小板輸血のup-to-date
高見昭良
1
Akiyoshi Takami
1
1愛知医科大学 血液内科 教授
pp.1109-1115
発行日 2017年7月30日
Published Date 2017/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201708027
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血小板製剤の使用目的は,血小板減少または血小板機能異常による出血予防と出血治療である。血小板製剤は副反応をきたす恐れがあり,発熱や蕁麻疹のみならず,アナフィラキシーや輸血関連急性肺障害など重篤な合併症も生じうる。血小板輸血の繰り返しにより同種抗体が誘導され,免疫性血小板輸血不応に陥る可能性もある。したがって,血小板製剤は,必要に応じ適切に使用すべきと同時に,最少にとどめる必要がある。本稿では,日本輸血・細胞治療学会「科学的根拠に基づいた血小板製剤の使用ガイドライン」の概要を紹介する。