特集 急性骨髄性白血病(AML) -新分類・分子病態・治療-
7.AMLに対する新規治療薬の展望
小林幸夫
1
Yukio Kobayashi
1
1国立がん研究センター中央病院 血液腫瘍科 外科医長
pp.549-556
発行日 2017年3月30日
Published Date 2017/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201704071
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急性骨髄性白血病(AML)を対象として開発中の薬剤を概説した。多くは第Ⅰ相試験までの報告に留まるが,第Ⅲ相試験で新薬としての有用性を認められたものもある。作用機序は,DNAメチル化,ヒストン修飾,アポトーシス阻害の阻害剤,幹細胞標的の抗体など様々である。マルチキナーゼ阻害剤であるmidstaurinとキロサイドとダウノマイシンの合剤のナノ化製剤は,第Ⅲ相で既存薬に優ったとの報告がされた。