特集 慢性骨髄性白血病の治療戦略2016
4.STOP試験の現状
木村晋也
1
Shinya Kimura
1
1佐賀大学医学部 血液・呼吸器・腫瘍内科 教授
pp.1105-1113
発行日 2016年7月30日
Published Date 2016/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201608051
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イマチニブやダサチニブなどのABLチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)によって,多くの慢性骨髄性白血病(CML)患者の長期生存が望めるようになった。しかし,長期間の内服による高額な医療費や有害事象が問題となってきた。イマチニブ中断試験で,2年以上の深い分子遺伝学的反応(DMR)を維持した患者では,4割程度で治療中断が継続(TFR)できることが報告された。ダサチニブでも一定期間のDMR後,約半数でTFRが得られている。そして患者背景や免疫学的指標によって,TFRに寄与する因子も明らかになってきた。