特集 Ph陰性骨髄増殖性腫瘍 ~分子病態と治療の最前線~
1.Ph陰性骨髄増殖性腫瘍の疫学と診断基準
北中明
1
,
下田和哉
2
Akira Kitanaka
1
,
Kazuya Shimoda
2
1宮崎大学医学部 内科学講座 消化器血液学分野 准教授
2宮崎大学医学部 内科学講座 消化器血液学分野 教授
pp.937-945
発行日 2015年6月30日
Published Date 2015/6/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201507021
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骨髄増殖性腫瘍のうち,Philadelphia(Ph)染色体の存在を特徴とする慢性骨髄性白血病以外の疾患をPh陰性MPNと呼称する。造血器腫瘍の分子病態を重視するWHO分類であるが,2008年の第4版刊行からこれまでの間に,本態性血小板血症および原発性骨髄線維症におけるcalreticulin(CALR)変異,慢性好中球性白血病におけるcolony-stimulating factor 3 receptor(CSF3R)変異が見いだされ,それらの新知見を盛り込んだ診断基準の改訂が提案されている。