Topics「身近な話題・世界の話題」(148)
骨髄増殖性腫瘍に対するテロメラーゼ阻害剤imetelstatの効果
秋月渓一
1
,
下田和哉
2
Keiichi Akizuki
1
,
Kazuya Shimoda
2
1宮崎大学医学部内科学講座 消化器血液学分野(第2内科)医員
2宮崎大学医学部内科学講座 消化器血液学分野(第2内科)教授
pp.858-862
発行日 2016年5月30日
Published Date 2016/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201606084
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無作為比較試験ではなく探索的な試験ではあるものの,テロメラーゼを標的としたimetelstatにより,前治療に抵抗性の本態性血小板血症の全例,骨髄線維症の21%に治療効果がみられることが報告された。特に骨髄線維症において,骨髄の線維化が消失する例が存在することは,薬物療法による治癒を考えるうえで期待がもてる結果といえる。主な有害事象は血液毒性と肝機能異常である。