特集 血液病の外来診療
7.Ph陰性骨髄増殖性腫瘍
吉本五一
1
,
宮本敏浩
2
Goichi Yoshimoto
1
,
Toshihiro Miyamoto
2
1九州大学大学院 医学研究院 病態修復内科
2九州大学大学院 医学研究院 病態修復内科 講師
pp.491-500
発行日 2015年3月30日
Published Date 2015/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201504069
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Ph陰性骨髄増殖性腫瘍の主な疾患として,真性多血症,本態性血小板血症,原発性骨髄線維症があげられる。これらの疾患は慢性に経過し,無症状のまま,健康診断などの血液検査で偶然に発見されることが多い。診断には2008年版WHO分類の基準が広く用いられる。真性多血症と本態性血小板血症では,血栓症や出血を予防することが治療目標となる。また,原発性骨髄線維症は予後不良であるため,予後予測を行い,同種造血幹細胞移植や新たな分子標的薬であるJAK阻害薬を用いた治療を検討する必要がある。