特集 マントル細胞リンパ腫
3.マントル細胞リンパ腫の病理
大島孝一
1
,
木村芳三
2
Koichi Ohshima
1
,
Yoshizo Kimura
2
1久留米大学医学部 病理学 教授
2聖マリア病院 病理部
pp.1321-1328
発行日 2014年8月30日
Published Date 2014/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201409033
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マントル細胞リンパ腫は,形態的には腫瘍細胞がびまん性に浸潤増殖あるいは不明瞭な結節性増殖パターンを示すB細胞性リンパ腫である。しかし,びまん性増殖パターンを示すものも多数経験される。多くの症例は小型-中型細胞より構成され,核不整は軽度のものから高度のものまでみられる。病理診断においては,何よりも他の低悪性度B細胞性リンパ腫に比べて腫瘍細胞構成が単調であること,均質であることが診断的価値の高い所見とされているが,形態のみでは鑑別困難なことが多く,免疫染色,遺伝子検査で確認することが必須である。