特集 リンパ腫診療―診断の入り口から治療まで
各病理組織型のリンパ腫の治療
マントル細胞リンパ腫
蘆澤 正弘
1
1自治医科大学内科学講座血液学部門
キーワード:
高用量cytarabine
,
自家造血幹細胞移植
,
ibrutinib
Keyword:
高用量cytarabine
,
自家造血幹細胞移植
,
ibrutinib
pp.227-232
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika128_227
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Summary
▪マントル細胞リンパ腫(MCL)はCD5陽性,cyclinD1陽性,SOX11陽性で,CCND1/IGH転座を特徴とする非Hodgkinリンパ腫である.
▪多くは急速に進行し,診断時から治療が必要となるが,leukemic non-nodal MCLなどの一部の症例では経過観察が可能なことがある.
▪未治療高齢MCLの導入療法としては,BR療法やVR-CAP療法が有効である.
▪未治療若年MCLでは高用量cytarabineを含む導入療法の後に,自家造血幹細胞移植を実施する.
▪若年・高齢症例ともにrituximabによる維持療法は予後を改善させる可能性がある.
▪再発時の治療にはibrutinibが有効である.
© Nankodo Co., Ltd., 2021