特集 マントル細胞リンパ腫
4.若年者マントル細胞リンパ腫に対する治療戦略
鈴木律朗
1
Ritsuro Suzuki
1
1名古屋第二赤十字病院 薬物療法内科 副部長
pp.1329-1335
発行日 2014年8月30日
Published Date 2014/8/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201409041
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若年者マントル細胞リンパ腫に対しては,CHOPのようなアルキル化剤,アントラサイクリン,ビンカアルカロイドにrituximabを加え,さらにcytarabineやmethotrexateを加えて治療強度を高めた化学療法により治療成績は向上してきた。多くの臨床試験では自家造血幹細胞移植も実施することで,一定の割合で治癒が期待できる。再発・難治の若年者マントル細胞リンパ腫に対しては,bendamustineやfludarabineを含む化学療法で部分奏効以上を達成し,同種造血幹細胞移植を実施する。Bortezomib,lenalidomide,mTOR阻害剤,CDK阻害剤,BTK阻害剤などの新薬によって,今後さらなる治療成績の向上が期待される。