Topics「身近な話題・世界の話題」(122)
後天性出血病 X III /13症例を救うための7つの秘訣
一瀬白帝
1
Akitada Ichinose
1
1山形大学医学部 分子病態学 教授/厚労科研難治性疾患「出血性後天性凝固異常症」研究班代表
pp.460-467
発行日 2014年2月28日
Published Date 2014/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201403144
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人口の高齢化とともに自己免疫性出血病が増えつつあり,凝固第 V III /8, V /5, X III /13,von Willebrand因子に対する自己抗体が原因である。我々は,抗 X III /13因子自己抗体に基づく後天性出血病を38例診断しており,文献例を入れると合計46例に上るので,世界の非日本人症例32例よりも多い。本疾患は,既往歴も家族歴もない高齢者に突然重篤な出血をもたらし,致命率も高いので,迅速な診断と的確な治療が必要である。誰でも発症し得るので,症例を救命するための秘訣を提供させていただきたい。