特集 HIV感染症2013 ~現状と展望~
6.エイズ関連悪性リンパ腫
岡田誠治
1
Seiji Okada
1
1熊本大学 エイズ学研究センター 岡田研究室 教授
pp.805-814
発行日 2013年5月30日
Published Date 2013/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201306805
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強力な多剤併用療法の普及により,HIV-1感染者の生命予後は劇的に改善した。しかし,エイズ治療の長期化に伴い,悪性リンパ腫の合併がクローズアップされている。エイズリンパ腫の多くは診断時に病期が進行しており,節外病変や骨髄・中枢神経浸潤が多い。また,メンタルケアやHIV-1感染と日和見感染症へ対処が必要であり,薬剤相互作用なども考慮して治療を行わなければならない。近年,強力な化学療法の導入によりエイズリンパ腫の生命予後は改善しているが,日本人に最適化された治療法の確立が望まれる。