連載 記憶に残る症例(43)
気管支喘息の回想と生物学的製剤投与症例
村木正人
1
Masato Muraki
1
1近畿大学医学部奈良病院副院長,呼吸器・アレルギー内科教授
pp.1618-1622
発行日 2018年11月15日
Published Date 2018/11/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018121618
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特にこの25年間に喘息の管理は見違えるほど改善し,喘息患者のみならず我々医療従事者の喘息診療に対するQoL(quality of life)改善も目覚ましい。近年では重症喘息の管理に3種の生物学的製剤が使用されるようになり,喘息のprecision medicineに一歩近づこうとしている。病態では,これまでの中心であったTh2細胞中心のアレルギー病態に加え,自然免疫を介した病態の多様性が示され,Asthma-COPD overlap(ACO)の概念もとりあげられるようになった。