特集 血管炎とアレルギー疾患 -内因性・外因性アジュバントの関わり-
序 ~歴史の転換期を迎えたアジュバントの概念~
原渕保明
1
Yasuaki Harabuchi
1
1旭川医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科学講座教授
pp.735-738
発行日 2018年5月15日
Published Date 2018/5/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201806735
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21世紀に入って急速に進んだ自然免疫学の成果により,アジュバントの作用機序が徐々に明らかになってきた。特に病原体だけではなく,組織損傷などで細胞から放出される内在性分子にも自然免疫を活性化する作用があることがわかり,アジュバントに内因性と外因性という概念が定着しつつある。本特集では,内因性・外因性アジュバントの関連性が注目されているアレルギー疾患,自己免疫・自己炎症性疾患,神経系疾患,さらに新たなアジュバントによるワクチン療法のトッピックスを解説する。