特集 薬物アレルギーをめぐって
Ⅵ.全身麻酔中のアナフィラキシー
堀内辰男
1
,
高澤知規
2
Tatsuo Horiuchi
1
,
Tomonori Takazawa
2
1群馬大学医学部附属病院麻酔科蘇生科
2群馬大学医学部附属病院集中治療部
pp.642-649
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201805642
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全身麻酔に使用されてアナフィラキシーを起こしやすい物質は,筋弛緩薬,ラテックス,抗菌薬であると報告されている。全身麻酔中は,患者の意識や循環動態に影響を及ぼす麻酔薬が投与され,全身に覆布がかけられる。そのため,アナフィラキシーが発生しても患者は異変を訴えることができず,医療者もアナフィラキシーの症状を発見することが難しい場合がある。本稿では,全身麻酔中にアナフィラキシーを起こしやすい医薬品,全身麻酔中のアナフィラキシーで注意すべき点,診断をサポートするための検査,原因となる物質の同定法などについて述べる。