特集 咳嗽をめぐって
Ⅳ.感染性咳嗽 ~アレルギー性の咳との合併や見分け方も含めて~
田中裕士
1
,
加藤冠
2
Hiroshi Tanaka
1
,
Kan Kato
2
1認定NPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター理事長/医大前南4条内科院長
2認定NPO法人札幌せき・ぜんそく・アレルギーセンター/医大前南4条内科/大泉生協病院副院長
pp.509-517
発行日 2018年3月15日
Published Date 2018/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201804509
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感染性咳嗽とアレルギー性の咳嗽は,発熱の有無,呼気中一酸化窒素,咳嗽の最も起こりやすい時間帯などである程度は鑑別可能である。基礎疾患がない場合の感染による咳嗽を感染後咳嗽と呼ぶ。咳喘息・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎を基礎疾患に持っている症例の場合は,感染後に咳嗽のみが継続する。その場合の治療は感染とアレルギーの両方を行わなければならず,感染の確実な早期診断とアレルギー性疾患病態の正確な把握が必要である。