原著
スギ花粉飛散開始日前の症状発現に関する調査報告:第2報 〈2017年シーズン〉
芝山明博
1
,
余田貴洋
2
,
秋田幸子
3
,
七條 通孝
4
Akihiro Shibayama
1
,
Takahiro Yoden
2
,
Sachiko Akita
3
,
Michitaka Shichijo
4
1花粉問題対策事業者協議会(Japan Anti-pollinosis Council:JAPOC),田辺三菱製薬株式会社
2花粉問題対策事業者協議会(Japan Anti-pollinosis Council:JAPOC),塩野義製薬株式会社
3花粉問題対策事業者協議会(Japan Anti-pollinosis Council:JAPOC),ロート製薬株式会社
4花粉問題対策事業者協議会(Japan Anti-pollinosis Council:JAPOC),シオノギマーケティングソリューションズ株式会社
pp.100-104
発行日 2017年12月15日
Published Date 2017/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201801100
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
スギ花粉飛散開始前に症状を訴える患者が多いことが知られている。今回,これを検証する目的で,2015年,2016年に引き続き,2017年のシーズンにおいてスギ花粉症患者を対象にアンケート形式で調査を実施した。その結果,若干の差異はあるものの,過去2年とほぼ同様の傾向を示すことが確認された。 ① スギ花粉飛散開始前に約60%の患者が,症状を発症していた。 ② その発症時期は,平均で約4.25日,スギ花粉飛散開始日より早かった。 ③ 男女間で症状発現日に差は認められなかったが,高い年齢層で症状発現が早まる傾向が認められた。 ④ 初期症状をみると,鼻水,眼の痒み,くしゃみの順に多く,鼻づまりは,他の3症状に比し少なかった。