トピックス スギ花粉症
スギ花粉飛散予報の現状について
村山 貢司
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1財団法人日本気象協会解説予報部
pp.11-15
発行日 1989年1月20日
Published Date 1989/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411200283
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I.はじめに
東京を中心とした関東周辺のスギ,ヒノキの花粉の飛散予報(以下,スギ花粉情報)の現状と問題点,およびその今後について概略を報告する。
欧米各国では以前から花粉によるアレルギー症はよく知られており,これを予防するための花粉地図や花粉カレンダーが毎年出されている。日本においてスギ花粉症が発見されたのが昭和38年のことで以来25年になるが,マスコミなどで取り上げられ,患者がその症状を花粉症と自覚するようになったのは最近のことであろう。
スギ花粉の飛散は気象と深い関係があるという話を耳にして,日本でも花粉の予報ができないかと考え調査を開始したのが昭和60年,関係機関の協力を得て予報を開始したのが62年の春である。
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