特集 花粉症診療は変わったか?
花粉症予防の進歩
スギ花粉飛散予測の進歩
遠藤 朝則
1
Tomonori Endo
1
1東京共済病院耳鼻咽喉科
キーワード:
アレルギー性鼻炎
,
花粉症
,
スギ花粉飛散予測
Keyword:
アレルギー性鼻炎
,
花粉症
,
スギ花粉飛散予測
pp.29-32
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000006
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はじめに
スギ花粉症は,スギ花粉に対する抗原特異的免疫応答によって引き起こされるⅠ型アレルギー疾患であるため,鼻腔に達するスギ花粉量が症状に影響する。花粉症治療の基本は抗原回避であり,花粉飛散の情報は重要である。飛散開始日の予測は,花粉症の薬物治療の開始時期の判断に役立つだけでなく,初期療法の導入時期の決定にも貢献する。また,近年は前年の花芽調査と気象条件などの情報を元に翌シーズンの花粉飛散数の予測がなされ,シーズン前にあらかじめ公表される。これらの情報により例年の患者の重症度に応じた治療方針の決定が可能となり,リアルタイム観測の結果は治療効果の判定に役立っている。
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