特集 アレルギー 最近の話題
Ⅱ.離乳についての最近の考え方
成田雅美
1
Masami Narita
1
1国立成育医療研究センターアレルギー科
pp.1298-1307
発行日 2017年9月15日
Published Date 2017/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201710024
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アレルギー発症予防のために,離乳食の開始時期を遅らせたり,特定の食物制限をしたりしても効果はない。アレルギーのハイリスク乳児へのピーナッツや鶏卵摂取早期開始はこれらの食物アレルギーの発症予防に有効であることが明らかになりつつあるが,具体的な介入対象・摂取方法や時期の最適化が必要である。他の食物や,一般の乳児については早期摂取開始が発症予防になるという明らかなエビデンスはない。現時点では可能な限り母乳栄養を継続しつつ,生後5~6カ月から少量ずついろいろな食物を含む離乳食を開始することが推奨される。