特集 アレルギー疾患患者のQOL
Ⅰ.内 科 2.気管支喘息患者のQOLに影響する因子
石塚全
1
Tamotsu Ishizuka
1
1福井大学学術研究院医学系部門病態制御医学講座内科学(3)分野 教授
pp.1146-1154
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201709022
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喘息は慢性疾患であり,標準的な薬物療法を継続することができれば,一部の重症例を除いた多くの患者の自覚症状は良好にコントロールされる。したがって喘息治療においては,患者の健康関連QOLを低下させないことが大切である。しかしながら,実地臨床において,患者の自覚症状を細かく問診すると,喘息コントロールが良好と思われる患者においても,呼吸器症状を自覚していることが少なくない。また,合併症は喘息コントロールを悪化させるのみならず,合併症による症状や薬物療法による局所副作用が患者のQOL低下の原因となっている場合もあり注意を要する。