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特集 呼吸器疾患のQOL
気管支喘息のQOL
QOL of Bronchial Asthma
山下 直美
1
Naomi Yamashita
1
1帝京大学医学部内科
1Department of Internal Medicine, Teikyo University School of Medicine
pp.247-252
発行日 2002年3月15日
Published Date 2002/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902436
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はじめに
気管支喘息は可逆性の気道閉塞を特徴とするが,気道炎症および気道過敏性を含めた慢性の疾患であり,そのコントロールには継続的な治療が必要とされる.近年,癌についての検討に始まり患者のQOL(満足度)の向上が医療の現場において重要視されている.喘息も,患者の精神面・社会面・経済面に大きな影響を及ぼし,治療の長期にわたる疾患であり,生活の質の向上が重要な課題となる.QOLの向上という言葉が頻繁に用いられるようになったが,漠然と表現されている場合も多い.QOLの評価が客観性および科学性をもつためには,再現性があり,識別感度のよい十分に検討された質問表によるものでなければならない.QOLの重要性が認識され,喘息に関連しても国際的に認められた評価表や,日本人に合う形に開発された評価表が報告されてきている.本稿では,喘息の科学性をもつQOL評価法および実際の適応について概説したい.
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