特集 気道の炎症をめぐって
Ⅲ.酸化ストレスと気道炎症
杉浦久敏
1
Hisatoshi Sugiura
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座呼吸器内科学分野准教授
pp.450-458
発行日 2017年3月15日
Published Date 2017/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201704028
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酸化ストレスは種々の呼吸器疾患の病態に関与する現象であるが,気管支喘息の病態にも深く関与する。また気管支喘息では,気道炎症の結果,産生される一酸化窒素(nitric oxide:NO)が呼気中でも増加しており,喘息の好酸球性炎症の推測に有用であるが,同時に,過剰な炎症は,酸化ストレスのみならずニトロ化ストレスを誘導する。本稿では,気管支喘息の病態に関与する酸化・ニトロ化ストレスについて詳述する。