特集 アレルギーとインターロイキン 最近の進歩
Ⅱ.IL-5とアレルギー
神沼修
1
,
森晶夫
2
Osamu Kaminuma
1
,
Akio Mori
2
1山梨大学総合分析実験センター資源開発分野准教授
2国立病院機構相模原病院臨床研究センター先端技術開発研究部部長
pp.1478-1488
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201611018
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本年6月,本邦でも成人および12歳以上の小児を対象とした気管支喘息治療薬として抗IL-5抗体が発売された。IL-5は好酸球の増殖,活性化および生存を促進する主要因子であり,多くの好酸球浸潤を主徴とする気管支喘息の治療標的として古くから注目されてきたが,その臨床応用に至る道のりは険しかった。しかし最近,アレルギー疾患におけるエンドタイプ分類の動きが進んだことにより,抗IL-5抗体製剤における臨床応用の成功と,その病態形成に果たすIL-5/好酸球機能のさらなる解明に結びついた。