特集 好酸球性炎症 アップデート
Ⅱ.IL-5の細胞内シグナル伝達
前澤裕子
1
,
中島裕史
2
Yuko Maezawa
1
,
Hiroshi Nakajima
2
1千葉大学大学院医学研究院アレルギー・臨床免疫学
2千葉大学大学院医学研究院アレルギー・臨床免疫学教授
pp.590-595
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201705026
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IL-5は活性化Th2細胞,2型自然リンパ球などから産生される代表的Th2サイトカインであり,B細胞の形質細胞への分化や免疫グロブリンのクラススイッチを誘導するほか,好酸球の分化・活性化・生存延長を誘導し,各種アレルギー疾患において中心的役割を果たす。IL-5はIL-5レセプターα鎖とβc鎖から構成されるIL-5レセプターに結合し,細胞内シグナルを介した遺伝子発現調節により生物学的作用を発揮するが,そのシグナル伝達経路の解明はアレルギー疾患を始めとする多くの疾患の病態解明や病勢制御に重要である。