特集 痒みのメカニズム2016
Ⅸ.痒み治療のガイドライン
佐藤貴浩
1
Takahiro Satoh
1
1防衛医科大学校皮膚科教授
pp.1252-1256
発行日 2016年8月15日
Published Date 2016/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201609076
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痒みはありふれた皮膚症状でありながら,必ずしも治療満足が十分にえられないやっかいな症状である。汎発性皮膚そう痒症は加齢によるドライスキンだけでなく,薬剤や種々の基礎疾患に伴って発症する。これらの痒みにはヒスタミン以外の多くの起痒物質が関わっていると考えられるが,その詳細はいまだ明らかでない。本稿では皮膚科学会診療ガイドラインに沿って汎発性皮膚そう痒症の痒みに対する検査と治療について解説した。しかし既存の治療をもってしても解決できない痒み患者が多いのも事実であり,今後も新たな治療法を見出すことが必要である。