特集 「アレルギー総合医」と「アレルギー専門医」の位置づけ
Ⅱ.各領域における「アレルギー総合医」と「アレルギー専門医」 7.免疫学的診断と治療
中込一之
1
,
永田真
2
Kazuyuki Nakagome
1
,
Makoto Nagata
2
1埼玉医科大学呼吸器内科・アレルギーセンター 講師
2埼玉医科大学呼吸器内科・アレルギーセンター 教授/センター長
pp.808-814
発行日 2016年5月15日
Published Date 2016/5/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201606058
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アレルギー疾患の免疫学的診断法として,皮膚テスト,アレルゲン特異的IgE抗体検査,ヒスタミン遊離試験などがあげられる。ダニ曝露量はダニ感作率と相関し,ダニ感作は喘息発症の可能性を有意に高める。さらに喘息患者では,アレルゲン曝露は喘息を悪化させる。したがってアレルゲン回避は喘息発症予防及び管理に重要である。アレルゲン免疫療法は,より能動的なアレルゲン対策であり,アレルギー疾患の自然経過を修飾しえる治療法である。新規のアレルゲン感作を抑制する効果も示されており,軽症から中等症のアトピー型喘息,特に鼻炎合併例で良い適応である。