特集 エイズの臨床 アップデート
Ⅹ.医療現場における曝露後予防
遠藤知之
1
Tomoyuki Endo
1
1北海道大学病院血液内科講師
pp.702-707
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201605090
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HIV感染者数の増加と患者の高齢化に伴い,様々な施設においてHIV感染者と関わる必要性がでてきている。HIV感染者の診療に際しては,感染対策として特別な対応は必要なく,標準予防策の遵守が基本となる。針刺し等の血液・体液曝露の際には,速やかに抗HIV薬の予防内服を開始することで感染率をほぼゼロにすることができる。HIV曝露後予防の第一推奨薬はTenofovir/Emtricitabine(ツルバダ®)とRaltegravir(アイセントレス®)の2剤である。いざというときに慌てないために,曝露時の対応マニュアルを各施設で整備しておくことが重要である。