連載 記憶に残る症例(23)
今であったら決して…
西間三馨
1
Sankei Nishima
1
1国立病院機構福岡病院名誉院長
pp.120-125
発行日 2015年12月15日
Published Date 2015/12/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201601120
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世界的に喘息死が急増した第2回目の“Epidemic,流行”の最中の1990年,26歳で車の中でβ刺激薬pMDIをくわえたまま死亡しているのが発見された青年の記憶を辿った。 本症例は思春期~青年期の喘息のかかえる問題,吸入ステロイド(ICS)とβ刺激薬pMDIの喘息治療へ位置が定まってくる道程の問題,医療供給体制の問題など,当時の喘息治療管理の状況・課題が全て凝縮していると考えられた。