特集 気道炎症の評価
I.内 科 2.喀痰中のバイオマーカーの意義
多賀谷悦子
1
Etsuko Tagaya
1
1東京女子医科大学内科学第一講座准教授
pp.1360-1367
発行日 2015年9月15日
Published Date 2015/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201510022
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誘発喀痰検査は,低侵襲で繰り返し行える検査であり,最近では,慢性気道炎症性疾患の病態や活動性の把握のみならず治療薬の効果を評価するために活用されている。細胞成分と液性成分による検討が行われ,細胞成分では,喘息では好酸球が,COPDでは好中球炎症が主体であるが,重症化すると鑑別が難しくなる。また,液性成分では,サイトカイン,ケモカイン,脂質メディエーターなどを測定することにより,分子標的薬の治療反応性の指標としても今後期待されている。