増大特集 病態バイオマーカーの“いま”
Ⅲ.代謝
ヘプシジン-25のバイオマーカーとしての意義
友杉 直久
1
Tomosugi Naohisa
1
1金沢医科大学総合医学研究所プロジェクト研究センター寄付部門天然変性蛋白質創薬科学研究部
キーワード:
ヘプシジン-25
,
フェロポルチン
,
骨形成タンパク質6
,
遺伝性ヘモクロマトーシス
,
鉄回転
Keyword:
ヘプシジン-25
,
フェロポルチン
,
骨形成タンパク質6
,
遺伝性ヘモクロマトーシス
,
鉄回転
pp.420-421
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425200497
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ヘプシジン-25は,鉄代謝系の変動に応じて分泌され,体内鉄を回転利用して血中への鉄供給を制御し,血清鉄の恒常性を保つフィードバック機構の中心的役割を演じている。一方,ヘプシジン-25分泌は鉄代謝以外の要因でも誘導され,鉄代謝系を攪乱する。ヘプシジン-25値は,特定の疾患の診断的価値を持つものではないが,鉄の回転利用状況を裏付ける指標であり,鉄代謝系の病態理解に欠かせない重要なバイオマーカーとなっている。
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