連載 記憶に残る症例(18)
アレルギー専門医のピットホール
森川昭廣
1
Akihiro Morikawa
1
1群馬大学名誉教授/社会福祉法人希望の家附属北関東アレルギー研究所所長
pp.996-999
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201507088
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専門医制度がスタートした。アレルギー専門医は年齢や疾患を問わず中等症以下の全てのアレルギー疾患を診療することが望まれている。しかし,基盤の科(内科,小児科など)の研修状況により従来診療したことのない疾患の合併や知識不足のために見過ごす疾患も注意しなければならない。また,アレルギー疾患のみを診療するのではなく,患者のアレルギー以外の訴えにも対応することが重要となる。特に基盤の科以外の患者さんについては慎重であることが望まれる。今回,小児科を基盤とするアレルギー専門医が遭遇した記憶に残る成人アレルギー疾患の2症例と小児の1症例について述べた。