特集 職業アレルギーと職業・環境関連免疫異常疾患
IV.職業性アレルギー疾患における研究の重要性と今後の展望 -職業性喘息を中心として-
土橋邦生
1
Kunio Dobashi
1
1群馬大学大学院保健学研究科教授
pp.970-977
発行日 2015年6月15日
Published Date 2015/6/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201507062
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職業性アレルギー疾患は,アレルゲン曝露が大量,長期に及び重篤化しやすく,離職に追い込まれるなど,経済的・社会的・精神的に大変深刻な問題となる。一方,医療関係者は,職業性因子の関与についてあまり関心を払わないのが現状である。このような状況を鑑み2013年に医療従事者を対象として,職業性アレルギー疾患の診療を支援する目的で,職業性アレルギー疾患診療ガイドライン2013が刊行された。職業性アレルギー疾患の診療が抱える問題点と,今までの研究の成果ならびに今後の展望について職業性喘息を中心に解説する。