特集 汗とアレルギー
VI.汗と蕁麻疹
青島正浩
1
,
戸倉新樹
2
Masahiro Aoshima
1
,
Yoshiki Tokura
2
1浜松医科大学皮膚科学
2浜松医科大学皮膚科学 教授
pp.411-416
発行日 2015年2月15日
Published Date 2015/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201503057
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コリン性蕁麻疹は個疹が点状の小さな膨疹であり,運動や入浴,精神的緊張などの発汗刺激で生じる。病態的にいくつかの亜型があり,汗アレルギーと発汗異常の有無によって大別できる。無汗,あるいは低汗を伴う減汗性コリン性蕁麻疹患者の汗腺上皮においてアセチルコリン受容体M3とアセチルコリンエステラーゼの発現が低下しており,病態への関与が考えられる。治療は抗ヒスタミン薬が基本となるが,汗アレルギーを有する症例には減感作療法や発汗訓練,減汗性コリン性蕁麻疹に対してはステロイドパルスが有効であることが多い。