ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の診断と病型分類
微小変化型ネフローゼ症候群
鶴屋 和彦
1
1九州大学 大学院包括的腎不全治療学
キーワード:
ネフローゼ-リポイド
,
Prednisolone
,
再発
,
多剤併用療法
,
免疫抑制剤
,
薬物抵抗性
,
Rituximab
,
病態生理
Keyword:
Rituximab
,
Drug Resistance
,
Drug Therapy, Combination
,
Immunosuppressive Agents
,
Nephrosis, Lipoid
,
Prednisolone
,
Recurrence
pp.685-690
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356242
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微小変化型ネフローゼ症候群(MCNS)は,ほとんどの例でステロイド治療により寛解にいたるが,再発の頻度が高く,その一部は頻回再発型やステロイド抵抗性を呈する.初発時は経口ステロイド薬が基本であるが,頻回再発型・ステロイド依存性やステロイド抵抗性の症例では免疫抑制薬の併用が必要である.再発時には,経口ステロイド薬を増量(再発時の投与量に10~20mg/dayを追加)することで寛解が得られる場合が多い.通常,prednisolone(PSL)10mg/day以下での再発が多いため,PSL 20~30mg/dayで対応すればよい.最近,rituximabの有効性が報告されており,保険適用化が期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2013