特集 気管支喘息・COPDにおける肺機能~呼吸生理と病態生理~
II.小児科 4.Forced Oscillation Techniqueと小児気管支喘息の呼吸生理
萩原里実
1
Satomi Hagiwara
1
1前橋赤十字病院小児科副部長/群馬大学大学院医学系研究科小児科分野
pp.1384-1391
発行日 2014年8月15日
Published Date 2014/8/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201409066
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小児気管支喘息では気道炎症をターゲットとした治療法が提唱され,吸入ステロイドを中心とした抗炎症薬が治療の基本となっている。最近では,中枢気道よりも末梢気道の炎症が喘息病態に強く関与すると考えられるようになり,その評価を出来るだけ正確に行うことが求められている。Forced Oscillation Techniqueは,安静呼吸下において末梢成分と中枢成分の呼吸抵抗を区別して測定することが可能で,且つ,非侵襲的な方法である。今回は,Forced Oscillation Techniqueについて,その原理,ならびに実際の応用例について自験例を提示して概説する。