連載 記憶に残る症例(9)
そばアレルギー-アレルギー診療の雛型としての重要性-
中村晋
1
Susumu Nakamura
1
1大分大学元教授/日本アレルギー学会功労会員
pp.1284-1287
発行日 2014年7月15日
Published Date 2014/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201408116
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食物アレルギーは現今の社会医学の上から重要な話題となり,学校給食の場で多くの問題が提起され,学会でも小児科で報告が相次いでいる。しかし成人においては余り関心が示されていない。Allergy marchの概念からすればそれぞれの患者がその後成人してどういう経過を辿るか,その点の解明が不十分である。ここでは筆者が就学前から保有するそばアレルギー体験を俎上に上げ,これをmodelに今後のアレルギー診療の在り方,特に成人における食物アレルギー追究の必要性を指摘した。