特集 職業性アレルギー疾患診療ガイドライン発刊について
V.職業性アナフィラキシー
中村陽一
1
Yoichi Nakamura
1
1横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター長
pp.802-809
発行日 2014年4月15日
Published Date 2014/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201405052
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アレルゲンの摂取や曝露の後,急速に起こる皮膚・粘膜症状に,呼吸器症状,血圧低下による症状,持続する消化器症状のうち1つが合併すればアナフィラキシーを疑う。初期治療の基本はエピネフリン注射,酸素吸入,輸液投与である。死亡にいたる原因としては,医薬品と共にハチ刺傷が多く,林業,養蜂業,農業,造園業などで起こる。時にアナフィラキシーを起こすラテックスアレルギーはゴム手袋を使用する医療従事者などに多い。原因アレルゲンの完全除去が原則であるが,完全回避が不可能な場合はエピペン®自己注射の携帯が必要となる。