特集 喘息の周辺疾患
VIII.好酸球増多関連疾患(好酸球性肺炎,CSS等を含む)
佐田充
1
,
滝澤始
2
Mitsuru Sada
1
,
Hajime Takizawa
2
1杏林大学医学部第一内科学教室
2杏林大学医学部第一内科学教室 教授
pp.648-655
発行日 2014年3月15日
Published Date 2014/3/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201404066
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末梢好酸球数の正常値は500/μL未満であり,好酸球増多の原因は多岐にわたる。血管炎症候群である好酸球性多発血管炎性肉芽腫症は気管支喘息を90%以上で合併する。ステロイドが第一選択であるが,免疫抑制剤などが必要となることもある。慢性好酸球性肺炎は非喫煙者に多く,ステロイドが著効するが再燃も多い。一方で,急性好酸球性肺炎は喫煙との関連が示唆されている。また,ステロイドが著効し,再燃はまれである。特発性好酸球増多症候群は心臓・血管,呼吸器などに病変を合併し,遺伝子検査で鑑別を行う。