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慢性腎不全患者における血清フランカルボン酸
丹羽 利充
1
1名古屋大学分院内科
キーワード:
フランカルボン酸
,
血液透析
Keyword:
フランカルボン酸
,
血液透析
pp.419-421
発行日 1992年4月15日
Published Date 1992/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901052
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筆者ら1~3)は,3-カルボキシ-4-メチル-5-プロピル-2-フランプロピオン酸(CMPF)が血清アルブミンと約98%結合して腎不全患者血清中に著明に増加しており,通常の血液透析ではまったく除去されないことを明らかにした(血液透析前の血清CMPF濃度:平均4.1mg/dl,血液透析後:平均4.8mg/dl,正常値:平均0.36mg/dl).そのため血液透析期間が長くなると体内に蓄積し,血清濃度が高くなることを認めた.
CMPFは血清アルブミンと結合しているため,透析液中へのアルブミンの漏出を伴う連続携行式腹膜透析(CAPD)ではある程度除去される.このためCAPD患者では血液透析患者に比較して血清濃度が有意に低値を示す(CAPD患者の血清CMPF濃度:平均1.3mg/dl)3).
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